在宅看取り その3

在宅看取り3

 

4日ほど前に、親父が嘔吐を繰り返し、だいぶマズイ状況になっていた。

 

食事が全くと言ってよい程取れなくなり、水分ですら直ぐに嘔吐してしまう。

 

とりあえず訪問看護に連絡し点滴が出来るかどうかを依頼。

 

幸い、翌日に訪問診療の医師がいらしてくださり、補液を開始。

 

逆流性食道炎なども考えられるとの事で、タケプロンと、デカドロン、頓用で吐き気止めとアセトを処方して頂いた。

 

親父はステロイドを敬遠していたが、食欲増進を狙っている事を説明し、了承して貰えた。

 

幸いにもデカドロン服用した7時間後には食欲もみられ久しぶりに刺し身と白米を食べた。

 

翌日、活気も良好で居間で皆と過ごし、声も大きくよく笑っていた。

 

 

12月24日には親族でオンライン忘年会を予定している。

 

 

 

日に日に厳しい状況にはなっているが、せめて年は越して欲しいと願っている。

 

昨日も家族全員が揃って団らんしていたが、

 

病院で孤独に闘病させずに本当に良かったと皆話していた。

 

在宅看取りは決して楽ではないが、

 

コロナのご時世で一人さびしく病室で闘病するのはあまりにも酷である。

 

以前から僕自身が思うことは、これからの時代、核家族は流行らない。

 

大家族に戻るべき時が来ていると思う。

 

親孝行って、もしかしたら、自宅で親を看取ることなのかもしれないと

最近思うようになった。

 

親父は毎日、家で安楽に、安堵して過ごしてる。

 

介護休暇をとって良かった。給料カットやボーナスカットは痛いが、それはせどりでどうにか補う。

僕は今までに、安く見積もっても2千万は学費でかかっている。

それに比べれば、数十万なんて全然痛くない。

 

親父との時間、家族全員の時間過ごせる少ない時間は、僕にとってはお金を払ってでも買いたいものなのである。

 

そして、それは、もう少しすると二度と手に入らない。

 

だから、今、後悔のないように毎日を過ごすのだ。

 

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